1ドル150円を突破しさらに155円にせまるほど円安が進行している日本経済を尻目に、自分の老後は自分で守ると言わんばかりに2024年に入ってから投資熱が高まっていることを感じている人も多いでしょう。今年の初めには新NISAがスタートするなど、今年に入ってから投資を始めた人もいるかと思います。
そんな投資といえば株式投資以外にもFA、バイナリーオプションなども有名です。なかでもバイナリーオプションは株式投資やFAに比べると非常に簡単に取り組めるという点から気軽に始めてみようと思っている人も増えているとのこと。
そんな人気が高まっているバイナリーオプションとはどんなものなのでしょうか?またなぜこれほどまでに人気が高まっているのか、ここではバイナリーオプション人気の理由について見ていきたいと思います。
バイナリーオプションとは?
バイナリーオプションとは金融取引のひとつで、トレーダーが選択した資産の価格が特定時間内に上がるか下がるかを予測し、その予測が正しいかどうかに基づいて利益を獲得できる取引手法のことを言います。取引予測は結果が「上がる」か「下がる」の必ずどちらかになるため(たまにアットザマネー:損益ゼロの状態になることもある)、バイナリー(二進法)と呼ばれます。
バイナリーオプション取引の流れ
- STEP
選択
トレーダーは株式、FX通貨ペア、商品、インデックスなど、さまざまな資産からバイナリーオプション取引を行う銘柄を選択します。 - STEP
予測
選んだ銘柄に対し、価格が上がる(コール)か下がる(プット)かを予測します。 - STEP投資する金額を設定します。投資額は事前に設定しますので負けた際の金額もこの時点で確定します。
- STEP
期間の設定
判定までの時刻を決定します。設定可能な時間は数秒から数分、ながいもので数時間、数日までの設定が可能です。特に数秒から数分で行えるバイナリーオプション取引を短期取引と呼びます。 - STEP
結果待ち
判定時刻を迎えると、予測結果が合っていれば報酬を受け取ることができますが、予想が外れた場合には投資した金額を失います。ただし、その場合には投資額を失うだけであってマイナスになることはありません。
バイナリーオプションで覚えておきたい言葉
バイナリーオプションを行うにあたって、次の用語は覚えておきたいものです。
ペイアウト
バイナリーオプションにおける「ペイアウト」とは、バイナリーオプション取引が成功した場合にトレーダーが受け取る利益の割合を指します。この利益はあらかじめ固定されており、取引が成功すると投資額に対して特定のパーセンテージが加算されて支払われます。
ペイアウトの仕組みについてですが、バイナリーオプションでのペイアウト率は、60%~130%程度のなかで設定されますが、バイナリーオプション業者や取引銘柄、オプション種類によっても異なります。たとえば、あるバイナリーオプション取引でペイアウト率が80%だった場合、$100を投資して取引が成功すれば、$180(元の投資額$100+$80の利益)が戻ってくることになります。
バイナリーオプションが人気な理由
バイナリーオプションはその単純明快なルールに基づき行う投資のため、バイナリーオプション初心者であってもすぐにスタートすることができます。
バイナリーオプションが人気な理由は次のような点にあります。
上がるか下がるかの2択なので簡単であること
バイナリーオプション取引で決めることは、為替相場をもとにある銘柄の価格が上がるか下がるかの2択から正解を予想するただこれだけです。場合によっては勘で選んだものが当たる可能性もありますし、熟考した結果外れることもあるかもしれません。
もちろん、バイナリーオプションはギャンブルではないので、上がるか下がるかについては為替相場の現在と過去からの状況を予測した結果で決めることになります。そのため、戦略をしっかりと持ってトレードに取り組む人であればすべてで勝つことはできないにしても、トータルで見たときには利益を出していくことは可能でしょう。
バイナリーオプションの勝つための戦略
- テクニカル分析を行う
- ペイアウト率の高い業者を選択する
- 動画や書籍で勉強する
なかでもテクニカル分析はFXや株式投資でも行う非常に一般的な分析方法で、過去の市場データ、特に価格変動と取引量を基礎として、チャートやその他の技術指標を用いて行われます。
テクニカル分析の主な要素としては次のようなものがあります。
価格チャート
テクニカル分析においては価格チャートが中心的なツールとなります。価格の動きを視覚的に示すことで、パターンやトレンドを識別しやすくしてくれるメリットがあります。
トレンド
価格が一定の方向性を持って動くことをトレンドと言い、「上昇トレンド」「下降トレンド」「横ばいトレンド」があります。テクニカル分析では、「トレンドは友」という原則に基づき、トレンドに沿った取引を行います。
テクニカル指標
テクニカル指標には移動平均、RSI(相対強弱指数)、MACD(移動平均収束拡散指数)など多くのテクニカル指標が存在します。これらの指標では特定の数式に基づき、価格の過去の動向から現在や未来の値動きを推測するのにとても役立ちます。
サポートとレジスタンス
サポートとは価格が下がりにくいとされる水準で、レジスタンスとは価格が上がりにくい水準のことを指します。これらの水準は過去の価格動向に基づき、将来の価格動向を予測する際に重要な役割を果たしてくれます。
パターン認識
ヘッドアンドショルダーズ、ダブルトップやトリプルボトムなど、市場の価格チャートに現れる特定のパターンを認識し、それに基づいて取引の判断を下します。
負けた場合でも損失額がわかるので低リスク
バイナリーオプションは、FXのレバレッジトレードのような投資額を超えるような取引を行うことはありません。判定時刻までにあらかじめ決定した投資額で上がるか下がるかを予想するだけで、損失額もわかっていますし決してマイナスになることがないというメリットがあります。投資ですので資金管理は必要ですが、株式投資やFXのようにハイリスクなマイナスを想定することはあり得ません。
バイナリーオプションのデメリット
バイナリーオプションが投資対象としてリスクが少なく気軽に行えるものであることは理解してもらえたかと思いますが、バイナリーオプションにもデメリットはあります。
一回に得られる利益が少ない
バイナリーオプションは株やFXと比べるとリスクが少ない点をお伝えしましたが、裏を返すと得られる利益も少ないということです。たとえば、バイナリーオプションで人気の高いtheoptionではペイアウト率は130%となっており、10,000円の投資で戻ってくる金額は23,000円です。これはバイナリーオプションの中では高いペイアウト率を誇っていますが、FXのレバレッジ取引に慣れている人だと獲得利益が少なく感じるかもしれません。
アットザマネーだと負け判定になる業者も
バイナリーオプションでは、アットザマネーとなった場合に負け判定となる業者が存在します。本来は引き分けなので返金されてしかるべきものが、業者側に回収されてしまうこともある点に注意が必要です。
バイナリーオプションをスタートする際にはまずデモ口座から
バイナリーオプションは数ある金融投資の中では比較的初心者にも始めやすいという特徴があります。しかし、バイナリーオプションはリスクが少ない分数多く取引を行わないと大きな利益には結びついていきません。とはいえ、バイナリーオプションに慣れていない人にとってテクニックや戦略を身につけないことには、勝てる勝負も勝てなくなります。そのためには、まずデモ口座で練習を積んだうえでリアル口座での取引をスタートさせるのが賢明です。
バイナリーオプションのデモ口座は特に申請もなくいきなりハイ・ローの選択を行うだけで体験することができます。デモ口座でのトレード結果はブラウザを閉じてしまうと消えてしまいますが、使い勝手を把握するのに最適です。人気の高いバイナリーオプションで大きな利益を稼げるよう、しっかりと鍛錬してからリアル口座を利用するようにしていきましょう。